「健こんぱすQ&A 先生に聞いてみよう!-胃のはなし-」
年齢が上がるにつれ、なんだか今まで食べてきたものが急に胃に留まっているような感じの経験をしませんか?
それ、「胃もたれ」かもしれません。
「え?ちょっとしか食べてないなのに、、」
と思う方もいらっしゃいますよね。
今回は、地域や海外の医療現場でも活躍する、プライマリケアドクター、三島千明先生(以下先生)に、年齢とともに増加する胃もたれについて健こんぱすスタッフ(以下スタッフ)がインタビューしてみました!
1.年齢とともに胃もたれになりやすくなるって本当?
先生「年齢が上がるにつれて、消化を助ける胃粘膜の分泌量は減少します。そして、若い頃に比べて胃の運動機能も低下します。それにより、消化に時間がかかり、胃に食べ物が長時間停滞することで、胃の不快感を感じる原因になります。」
スタッフ「そうなんですね。だから、若い頃に大丈夫だったものでも、胃が重く感じるようになるのですね。」
先生「はい、ですので、年齢に合わせて食事内容を気をつけたり、自分の胃の調子に注意していくといった、セルフケアがとても大切です。」
2.先生は、在宅医療現場でもご活躍されてますが、胃の不調を訴えるご高齢の方も多くいらっしゃいますか?
先生「胃がもたれるとか、胃が重たい、胸やけがするといったといった胃腸の症状は高齢者にとっても身近な症状です。先ほどお話ししたように、年齢が上がるにつれて消化機能が弱くなることで一度に大量の食べ物を胃に溜めておくことができなくなります。また、胃だけではなく、口腔機能が低下(唾液の量の低下や吞み込みの力が低下)することが要因で食事が取りづらいこともよくあります。」
スタッフ「高齢者はゆっくりと、そして食べ物をよく噛んで消化しやすいようにすることがポイントなのですね。」
先生「その他にも、慢性的な胃炎やピロリ菌感染が原因であることがあります。また中には胃潰瘍や胃がんなどの重篤な病気が隠れていることがあります。定期的な検診も大切です。」
スタッフ「高齢者は、様々な側面から胃の不調の原因を見破らなければならないのですね。」
3.胃もたれの原因は、やっぱり食べるものに関係する!?
先生「胃もたれは食事によるところが大きいですが、ストレスやお酒を飲み過ぎることも関係しています。」
スタッフ「ストレスでお酒を飲んでしまうことも胃もたれに繋がるんですね。胃をさらに悪化させないためにも、生活環境の見直しも重要ですね。」
4.医師がオススメする食べ物
先生「胃の調子が落ちている時には、消化に良いとされる食べ物がいいです。具体的には鶏ささみ、白身魚、青菜、にんじん、じゃがいも、りんごなどです。胃に負担をかけにくいお粥もは胃の調子が悪いときにおススメです♪脂身が多い物や食物線が多いもの(たけのこ、きのこ、海藻など)は消化に時間がかるので避けた方がよいです。」
スタッフ「風邪を引いたときなどで食べるお粥は、やはりお腹に優しいのですね。胃の調子に合わせて食品をチョイスすることは大切ですね。」
5.セルフケアで胃の悩みを和らげる
先生「胃の悩みがある方は、ご自身の食事の内容や生活習慣を見直してみましょう。ポイントとしては①食べ過ぎや消化にかかる食事ばかりではないか、②アルコールの取り過ぎではないか、③ストレスは感じていないか、です。ストレスがある場合は、ストレス改善やリフレッシュ方法を考えましょう♪その上で、消化をサポートする効能がある市販薬を上手く利用しましょう。」
スタッフ「先生がおっしゃっているポイントをチェックしてみて、当てはまる方は食事とストレスの見直しをすることが大事なんですね。市販薬もうまく活用したいですね♪」
先生「胃の不調が続く場合は、かかりつけ医に相談しましょう。ピロリ菌のチェックや胃がん検診も大切です。」
スタッフ「市販薬もうまく取り入れつつ、不調が続く時は医師とも相談して、自分の健康について考えていけたら良いですね。三島先生、ありがとうございました!」